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いびきがひどい位に軽く考えていると、長期的には日常生活や健康上に大きな問題が出てきます。実際、無呼吸が繰り返しておきると、血液中の酸素のレベルが下がり、心臓や血管に大きな負担がかかります。また、睡眠が無呼吸のたびに障害され、深い睡眠がとれません。その結果、日中の眠気、集中力低下、性格の変化などが出てきます。
■日中の眠気に由来する問題
交通事故、職場の事故、会議中どうしてもねてしまう、仕事能率の低下などがあります。(改正道路交通法では、重度の眠気を呈する睡眠障害は運転免許の拒否・取り消しの理由になっています。)
■健康上の問題
呼吸がそのまま止まってしまうとの報告はありません。しかし、無呼吸による血液中の酸素レベルの低下が心臓や血管に悪影響を与えることは重大な問題です。つまり、無呼吸が続くと、高血圧症や動脈硬化がすすみ、狭心症、心筋梗塞、不整脈や脳卒中が起きる危険が高くなることです。実際、睡眠時無呼吸患者で治療をしない人を7年間調べた報告では、実に無呼吸患者の57%で新たに高血圧症、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)、脳血管疾患(脳出血、脳梗塞)が発病しています。とくに、心筋梗塞と脳卒中の発症(死亡も含む)の危険率は、治療群の7.8倍とかなり高くなっています。 |
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■スクリーニング法
夜間睡眠中の呼吸、いびき音、酸素レベル(指先にセンサーを付けて測ります)が測定できる携帯式の器械(アプノモニター、写真1、2)があります。これを自分でセットして、睡眠中に記録をとり、医療機関で解析します。この検査では、無呼吸の程度が大まかに分かります。この結果のみでは、治療を行うか、決めることは出来ません。次の睡眠ポリグラフ法が必要です。
■睡眠ポリグラフ法
正確に診断し、治療法を決めるためには、入院して睡眠中の詳しい検査を行う必要があります。脳波、眼周囲の筋電図、喉の筋電図(喉の筋肉の活動を見る)、口と鼻での呼吸、胸郭(肋骨)の動き、腹(横隔膜)の動き、血液中の酸素レベルなどを睡眠中に連続的にモニターし、コンピュータで解析します。無呼吸のタイプ、睡眠の深さとの関係など詳細に睡眠中の無呼吸の状態を解析できます。(写真3) |
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無呼吸は次の3種類のタイプに分けられます。
■閉塞型
のどの部分が狭く、睡眠中につぶれやすくなるために、閉塞して空気が通らなくなるタイプです。最も多く、患者の95%以上を占めます。肥満のある人に多くみられます。
■中枢型
呼吸のリズムを出している呼吸中枢が睡眠中に活動を停止するため、呼吸が止まるものです。まれなタイプです。
■混合型
中枢型ではじまり次いで閉塞型無呼吸に移るものです。中枢型よりは多いものです。これは、閉塞型の一部としてみられます。 |
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■内科的治療
肥満の人で、無呼吸の程度が軽い場合はとにかく減量です。無呼吸の回数が多い人(無呼吸回数20回/時 以上)は、同時に(ii)の治療法が必要となります。
■経鼻的持続陽圧呼吸療法
通称CPAP療法と呼ばれているものです。鼻にマスクをつけ、閉塞型無呼吸の起こる上気道(のど)に鼻から空気を送って気道を拡げる方法です。毎夜この装置をつけて睡眠します。これは、欧米などでも閉塞型睡眠時無呼吸のスタンダートな治療法です。これを使うと効果は極めて良好でいびきや無呼吸がほとんど消失します。月一度外来通院すると、保険が適用となります。
■耳鼻科的手術
のどの奥を拡げ、肥大した扁桃腺を摘出する手術(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術)があります。効果は、無呼吸がかなり減るものからむしろ悪化するものまで報告者によりいろいろです。扁桃腺の大きく肥大したものが手術療法が良いと思います。その他、レーザーを用いた手術法があります。評価はまだ一定していません。
■口腔内装具
軽症の閉塞型無呼吸の患者さんやCPAPがどうしても出来ない(圧迫感などによって)患者さんが対象となります。マウスピースで下あごを一定の距離前に移動させ、舌の後ろのスペースを拡げるものです。この治療は睡眠ポリグラフの結果により、歯科医に依頼してマウスピースを作ることになります。
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